基本情報
タイトル みんな大好き食品添加物 食品の裏側
筆者 安部司
発行 2005年11月
定価 1400円+税
発行所 東洋敬愛新報社
食品添加物の専門商社でトップセールスマンだった筆者が、
「ミートボール事件」をきっかけに退社。
消費者には見えない食品製造の「裏側」を告発するはじめての本です。
難しい毒性の話や科学記号などは一切出てきません。
この本を読むと食品への安全・安心意識がグッと高くなります。
筆者「安部司」氏とは
特定非営利活動法人熊本県有機農業研究会メンバー(JAS判定員)。
水質第一種公害防止管理者。
食品製造関係の特許4件取得。
山口大学卒業後、食品添加物の専門商社に入社。
食品加工メーカーや製造工場に添加物の販売で、トップセールスマンであったが
自身が開発したミートボールを娘が美味しそうに頬張るのを見て驚愕しほどなく退社。
著書
2005年 「食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』
2009年 『なにを食べたらいいの?』
2014年 「食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物」
2022年 『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん ベスト102レシピ』
あらすじ
序章
ミートボール事件
食品添加物の専門商社でトップセールスマンだった安部さん。
ある日、自身が開発したミートボールを娘が美味しそうに頬張るのを見て驚愕する。
それは、廃棄処分になるべきクズ肉に30種類もの添加物で仕立て上げたミートボールだった。
第1章 食品添加物が大量に使われている加工食品
「明太子」「漬物」「練り物、ハム・ソーセージ」
食品添加物が大量に使われている加工食品の紹介です。
ドロドロの低級たらこが添加物の液に一晩漬けるだけで赤ちゃんのようなつやつや肌に生まれ変わる。
豚肉のかたまりに肉用ゼリー液を100本ぐらいの注射器で打ち込んで作られるプリンハム。
第2章 食卓の調味料が「ニセモノ」にすりかわっている!?
醤油、みりん、塩などの基本調味料
食の要、基本調味料にも添加物が使われているものがあります。
よくスーパーで見かける「みりん風調味料」と「純米みりん」の違いは?
そんなちょっとした「素朴な疑問」が大切です。
第3章 私たちに見えない、知りようのない食品添加物がこんなにある
消費者に見えない形で食品添加物を使用した食品がたくさんあるということを
知って欲しいと書かれています。
「調味料(アミノ酸等)」や「乳化剤」などの一括表示。。
原材料から持ち越されるキャリーオーバー。
パッケージが小さいものは「表示免除」。
消費者には見えない状態でたくさんの食品添加物が使われています。
第4章 今日あなたが口にした食品添加物
カップ麺やおにぎり。
コンビニやスーパーのお弁当。
健康に良かれと思って食べたパックサラダ。
これだけで60種類は超えているそうです。
何も考えずに買い、何も考えずに口にすることは恐ろしいことです。
第5章 食品添加物で子どもたちの舌が壊れていく!
粉末スープ=スナック菓子=だしの素 うまみのベースはみんな同じ。
「塩」、「化学調味料」、「たん白加水分解物」。
うま味が強い「たん白加水分解物」は子供が大好きな味です。
こちらも子供が大好きなジュース。
ジュースを作るうえで作業性がよい「ぶどう糖果糖液糖」は、
急激に血糖値が上がります。
第6章 未来をどう生きる
食品添加物とは台所にないもの。
食品を買うときに「裏」の表示をみてできるだけ台所にないものが少ない方を選んでください。
「安さ」、「手軽さ」、「便利さ」という食品添加物のメリットとデメリットを知ったうえで
上手に付き合っていく。それこそが大切だと伝えています。
そして、最後にこう書かれています。
「どうか、子供たちの未来のために、価値ある選択をして下さい。」と。
まとめ
ご紹介した「食品の裏側」は、たいへん読み易くわかりやすい本です。
読んだ後、読んでいる最中に台所にある食品の「裏側」を確かめてしまいますよ。
加工食品は、「安くて便利」。でもそのデメリットは少なくないはずです。
とは言え、完全に食品添加物を避けるのは不可能に近いのが現実です。
なのでムリをしないで続けられるぐらいが丁度良いかな と思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。