皆さんは、がんの「先進医療」という言葉を聞いたことがありますか?
がん保険の宣伝で聞いたりパンフレットで見たりすること多いのではないでしょうか。
僕は、35歳の時にがん保険のパンフレットに「高額な先進医療に備えられる」というのを見て、先進医療が何かもわからないままがん保険に加入しました。(50歳で解約して、今は共済に特約を付けています)
勤め先の健康診断に加えて胃やの大腸の内視鏡検査も受け早期発見に努めてますが、がんが見つかった時にどんな治療法方があるのか?をよく知りませんでした。
そこで、アマゾンや楽天ブックスで高い評価を得ている書籍『世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった最高のがん治療』を読んでみました。
・アマゾン ★4.3(631件のレビュー)
・楽天ブックス ★4.48(44件のレビュー)
・Yahoo!ショッピング ★4.79(14件のレビュー)
『世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった最高のがん治療』は、津川友介氏(医療データ分析の専門家)、勝俣範之氏(腫瘍内科医)、大須賀覚氏(新薬開発の専門家)の3名による共著で、科学的根拠に基づいたがん治療の重要性を説いています。
この本を読むことでがんについて正しくしることができ、「間違ったがん情報」にだまされなくなります。
書籍の要点
3つのカテゴリーつに分けてそれぞれの要点をご紹介します。
1. 標準治療こそが最善の治療法
本書では、「標準治療」が最も効果的で信頼できるがん治療法であると強調されています。
「標準治療」か「標準治療ではない」かの見分け方は、「保険が適用されるかされないか」です。
保険が適用される治療法(標準治療)=最高のがん治療法
保険が適用される治療法は、科学的根拠に基づき安全性と有効性が確認された治療法であるから。
がん治療薬の例では、本当に効果があると確認されて世界中で使われるようになれるのは0.01%。
4つのプロセスを経て1万個に1個だけが保険が適用される治療薬として認められる。
科学的根拠に基づき、安全性と有効性が確認されたスーパーエリート治療法だけが保険が適用され標準治療となります。
標準治療は3つの治療法で構成されていて「3大治療」と呼びます。
1,手術:文字通りがんを物理的に取り除く方法。
2,放射線治療:がん細胞に放射線をあてて破壊する。
3,抗がん剤治療:体全体に薬をはりめぐらせてがんをやっつける。
標準治療を受けるにはどうすればよいか?
「がん診療連携拠点病院」で受けることができます。場所は「国立がん研究センター」のサイトで確認できます。
「国立がん研究センター」のリンクを貼っておきます。
2. 誤った医療情報への警鐘
本書では、科学的根拠のない治療法や高額な自由診療に対して注意を促しています。例えば、「高額な治療法ほど効果がある」という誤解や、「免疫力を高める食事でがんが治る」といった主張は、科学的根拠に乏しいと指摘されています。
まだ効果が証明されていない3つの未承認治療。
1,先進医療:国が承認して保険適用にするほど信頼性が高くない治療法。
2,治験:無料で製薬会社が開発した治療法の有効性と安全性を確認する治療。
3,代替療法:自由診療や民間療法など効果が期待できないものが多い。
1,先進医療
費用は全額自己負担。効果が認められて保険適用になったのは1996年~2016年で年平均6%のみ。
2,治験
費用は原則無料。治験を受けるには「国立がん研究センター」の『治験と臨床試験』で確認ができます。
3,代替療法
自由診療や民間療法が該当する。
自由診療:クリニックなどで自費で行われる治療法。『ビタミンC療法』や『免疫細胞療法』などで「がんが消える」など派手な宣伝をしている。
民間療法:健康食品、ヨガ、サプリ、マッサージなどが該当する。がんを縮小させたり延命効果が証明された民間療法は一つもない。
3. 「トンデモ医療」にだまされないためには?
教育レベルや収入が高い人ほど、ネットや本で熱心に情報収集をしてしまい、かえって間違った情報を信じるリスクが高くなるという指摘が印象的でした。
重要なのは、自分で調べすぎず、信頼できる医師に相談すること。
信頼できる医師とは:
- 標準治療を基本とした治療を提案する
- 他の医師と治療内容に大きな差がない
- 科学的根拠に基づいた情報源を参照している
実際にがんと診断されたらどうすればいいのか?

もし、自分や家族ががんと診断されたら、次のような行動を取ることが推奨されます。
1. セカンドオピニオンをとる
別の病院や医師の意見を聞くことで、冷静に治療方針を決めることができます。
2. 標準治療が受けられる病院を選ぶ
「がん診療連携拠点病院」など、専門性の高い施設を選ぶのがベストです。
(国立がん研究センターのサイトで確認できます)
3. 事前に「行動リスト」を作っておく
例:僕が作っている行動リスト
- 診断内容を家族と共有する
- 紹介状をもらってセカンドオピニオンを受ける
- 標準治療を受けられる病院を探して予約する
- 職場・保険・生活の調整について確認する
- 情報源は「国立がん研究センター」などに絞る
おわりに
『世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった最高のがん治療』は、がんに向き合うための「軸」を持たせてくれる一冊です。
「がんになったとき、どう動けばいいか?」を冷静に考えるためにも、間違った情報を見抜く目と正しい医療を選ぶ知識がとても重要です。
僕自身、この本を読んだことで「保険=標準治療=科学的に最も信頼できる方法」だということが深く理解できました。
がんが心配な方、家族にがん経験者がいる方、がん保険に加入を考えている方には、ぜひ一度手にとってほしい本です。
この記事が少しでも皆さんの生活のお役にたつことが出来れば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました🙇♂️